あの土地(建物)どうして、なかなか売れないのだろう


あの土地や建物、どうしてなかなか売れないのだろう。

確かに何年も売れない土地なら何か理由があるのかもしれません。

しかし、情報の伝達スピードが早くなっている近年では、販売開始して一ヶ月しか経過していない物件でも、その様に思われてしまうことがあります。

不動産について問題があるなら弊社では各物件ごとにその内容をきちんと記載しています。それにも関わらず、なにも記載がないのにその様な質問を受ける事が多いものです。

どうしてなかなか売れないのだろう、問題のある物件かもしれない、そんな相談を受けた時、私はこんな風に返答させて頂いています。

私にとっては、当たり前のことなのですが、良い物件を購入したいと考えている方や、早く売りたいと考えている売主様にとっては、もしかしたら意外な答えのかもしれませんが、理由として考えられることを二つ、お話したいと思います。

たくさんの土地を持っている地主や、世帯所得が多い売主は、そもそも急いで土地を売却する必要が有りません。
そのため、弊社のお客様でも、1年位の間に成約すれば良いと考えている方は多いです。
そんな時、どうするかと言えば、高い金額で販売を始めます。
その後、徐々に価格を下げていく方法を取ることになります。
なぜなら不動産は同じものが二つとないため、最も高く買ってくれるたった一人を見つければ良いからです。
高く売り出して徐々に下げていけば、その様な買主が見つかります。
購入したい方がたくさんある様な金額で販売を開始して、一番早く見つけた方が得をする、そんな売り方は、売主にとって利益のないものです。

たしかにタイミングよく良い取引がまとまることもありますが、逆に言うと、販売開始してすぐに成約してしまう物件は売主からすると価格の設定ミスと言えるかもしれません。
もっと高く売れるものを、安価に販売してしまったせいで、すぐに成約してしまったとお考え下さい。

どうしてこの様なことが起こるのかといえば、これは不動産業者の責任です。
成約しなければ手数料が得られないため、売主に対して、すぐに成約する金額で販売させようとするものです。
そんな商売をしていては、結局は、売主、買主どちらからも信頼を得ることは出来ないと思いますが、目前に利益に左右される企業は多いものです。

もうひとつ、一般的な感覚と、買主様の考え方が相違している事が挙げられます。

墓地に隣接していることと、大通りに面していること、鉄塔は、一般の方が嫌がる三大要素です。
それにもかかわらず、お客様が良いと感じるのでしたら、これはその方の嗜好が、他の方と競合しない、優利に不動産を探せる状態にあるという事になります。

ちなみに私も、例えばバス通り沿いや、線路沿いなど、全く気になりません。
その代わりに、窮屈な感じのする家は苦手です。

南道路、角地、整形地が良くて、路地状敷地やプロパンガス、浄化槽エリアは悪いと考える方は多いですが、これらもすべてケースバイケースです。

それぞれの不動産について、一般的な方からマイナスの印象で捉えられやすい点が気にならない、あるいは工夫してうまく利用できると考えることが出来れば、他の方よりも優利な物件探しが出来ます。

皆様も是非、そんな、我が家だけの優良物件を探してみて下さい。
きっと良いお住みかえが出来ることでしょう。

以上、あの不動産どうしてなかなか売れないのだろう、についての良い返答になっていましたら幸いです。


皆様が良いと感じていたとしても、もしも私にとって気になる点がある場合にはきちんと指摘させて頂きますので、どうぞご安心ください。

※他にも、売主様が任せている不動産業者の販売手法に問題がある場合もありますが、また別の機会にご説明致します。