【不動産のヒント】既存不適格物件の再生投資に大きな変化


「新2号建築物」移行で投資家が注意すべき3つのポイント

こんにちは。ここ数年、「古い戸建を安く買って、リフォームして貸す」という再生型の不動産投資に取り組む方が増えています。

ところが、2025年の建築基準法改正で、
このモデルにかなり大きな影響が出る制度変更がありました。

それが――
「4号建築物」→「新2号建築物」への移行です。

これが実はなかなか大きな変化なので、詳しくご紹介させていただきます。


そもそも、何が変わったの?

これまで木造2階建て住宅(いわゆる4号建築物)のリフォームは、

  • 構造計算の提出が不要
  • 大きなリフォームでも
     → 建築確認申請なしで進められるケースが多い
  • 行政のチェックが実質ゆるめ

という“現場的にやりやすい”扱いでした。

ところが制度改正により、

というルールに変わっています。

つまり、
**「リフォームでも法適合性を改めて見られる時代」**に入った、
ということです。


投資家が直面しやすい3つのリスク

① そもそも「確認が下りない」リスク

既存不適格物件には、よくこんな問題があります。

  • 道路に2m以上接していない
  • 建ぺい率・容積率オーバー
  • 高さ制限や斜線制限に引っかかっている
  • セットバック未実施
  • 防火・準防火地域なのに仕様不足

これまでは
「現況のまま中だけ直して貸す」
ができていた物件でも、

👉 確認申請を出した瞬間に
👉 違法状態が表に出て
👉 是正しないと工事NG

というケースが、普通に起こります。


② 是正コストが想定以上に膨らむ

確認申請が必要になると、
こんな是正工事を求められることがあります。

  • 建物の一部解体(建ぺい率オーバー是正)
  • セットバック後退工事
  • 耐震補強(壁量不足・金物不足)
  • 界壁や防火仕様の追加
  • 階段・手すりなど安全基準対応

結果として…

というのは、今後まったく珍しくありません。


③ 工期が大幅に伸びる

確認申請が絡むと、どうしても時間がかかります。

  • 役所との事前協議
  • 現況図の作成
  • 申請図面の作成
  • 確認審査(2〜4週間)
  • 是正内容の再設計
  • 再申請

👉 着工まで2〜3か月ロス
👉 金利・固定資産税・空室期間が積み上がる

「仕入れてすぐ工事→すぐ賃貸」
というスピード型モデルは、かなり崩れます。


これから必ずチェックすべきポイント

再生投資を続けるなら、
仕入れ前チェックの質が生死を分けます。


① 接道状況(最重要)

  • 建築基準法42条の道路か
  • 幅員4m未満ならセットバック必要か
  • 有効接道2m以上あるか

👉 「再建築不可」ではなくても
👉 「大規模改修不可」になる土地が増えています。


② 建ぺい率・容積率オーバーの有無

  • 現況建物の建築面積・延床
  • 都市計画上の指定値
  • 当時の緩和規定の有無

👉 オーバーしている場合、
原状維持リフォームすら不可になるケースも。


③ 防火地域・準防火地域か

  • 外壁・軒裏・開口部の仕様
  • 界壁の有無
  • 延焼ラインの位置

👉 確認申請を出した途端、
サッシ全交換・外壁張替えを求められることもあります。


④ 図面が起こせる建物か

  • 確認済証・検査済証の有無
  • 増築履歴の有無
  • 壁量や耐力壁の位置が推定できるか

👉 図面化できない建物=確認が通らない建物
と考えた方が安全です。


これからの「安全な」再生投資モデル

制度改正後でも、やりようはあります。


パターンA

確認申請が不要な範囲に改修を抑える

  • 内装のみ
  • 間取り変更なし
  • 設備更新のみ
  • 外壁・屋根は同等仕様で張替え

※ ただし
 どこまでが「大規模」に当たるかは
 自治体判断なので、必ず事前相談が必要です。


パターンB

最初から是正前提価格で仕入れる

  • フル是正コストを見積もりに入れる
  • 利回りラインを1〜2%下げて計算
  • 再販価値(出口)を重視

👉 「安く仕入れたつもりが高くつく」事故を防げます。しかし、これが出来るなら初めからそうしてると感じる方も多いかもしれませんね。まずは、交渉の材料にしてみましょう。


パターンC

建替え可能性を出口に組み込む

  • 数年運用 → 建替え
  • 相続対策 → 売却
  • 容積率余剰を活かす

👉 「改修が詰んだ時の逃げ道」を
最初から用意しておく戦略です。


まとめ(ここが一番大事)

これからの既存不適格再生投資は、

時代になります。


投資家向け・最低限の新ルール

★ 仕入れ前に
・役所で接道・用途・制限を必ず確認
・設計士に「確認が通るか」の事前診断を依頼

★ リフォーム前に
・「これは確認要否か?」を建築指導課に書面確認
・口頭OKは信用しない

★ 収支計算で
・是正工事+設計費+申請費+工期ロス
 を必ず別枠で積む


お困りの方へ(実務サポートできます)

ハーバルホームでは、

  • 仕入れ前の再生可否チェック
  • 役所調査の代行
  • 是正前提の収支シミュレーション
  • 設計士・施工会社との調整

まで、再生投資をワンストップでお手伝いしています。

「この物件、買って大丈夫?」
という段階からでも構いません。
お気軽にご相談ください。