【不動産のヒント】土地を早く押さえたい。でも建物の見積は必要?



土地を早く押さえたい。でも建物の見積は必要?

注文住宅をご検討中のお客様から、よくいただくご質問です

土地を購入して注文住宅を建てたい、気に入った土地が見つかったのでできれば早く申し込みたい
一方で、
「建物の見積が出ていないと、動けないのでは?」
と不安に思われる方はとても多くいらっしゃいます。

今回は、そんな疑問について、不動産実務の流れに沿ってわかりやすく整理してみます。


① 土地の「申し込み」とは何をするのか?

土地を購入したい意思を売主に伝える際には、
買付証明書(購入申込書)
を提出します。

これは

  • 「この条件で購入したい」という意思表示
  • 費用はかからない
  • 法的な拘束力はない

という性質の書類です。

「絶対に買わなければならない」という段階ではなく、
気持ちが固まったタイミングで提出するもの
とお考えください。


② 話がまとまったら「契約」へ進みます

条件が合意できた場合、次は売買契約を結びます。
このとき、一般的には手付金を支払います。

最近の土地取引では、ほぼ例外なく
住宅ローンが通らなかった場合に契約を解除できる特約(融資条項)
が入ります。

この特約があることで、

  • ローンが否決された場合
  • 契約を白紙に戻せる
  • 手付金も返還される

という仕組みになっています。


③ 売主が「事前審査」を求める理由

この融資条項があるため、売主側は
「契約までに、住宅ローンの事前審査を通しておいてほしい」
と求めるのが一般的です。

なぜなら、
契約後に長期間押さえた結果、解約されてしまうと
その間の販売機会を失ってしまう
からです。


④ 事前審査には「総額の把握」が必要です

住宅ローンの事前審査を受けるには、

  • 土地代金
  • 建物費用
  • 諸費用

を合計した
おおよその総額
を把握している必要があります。

諸費用については、不動産会社側で概算が可能ですが、
建物費用は

  • 建築会社
  • 建物の大きさ
  • 仕様

によって差が大きく、ここが一番読みづらい部分です。

そのため、
建物の見積が必要と言われるケースが多い
のです。


⑤ 実は「必ずしも見積が必要でない場合」もあります

すべてのケースで、詳細な建物見積が必須というわけではありません。

たとえば、

  • 建物にかけられる予算の上限が明確
  • 収入に余裕があり、借入可能額に幅がある
  • 万一建築費が多少増えても対応できる

といった場合です。

一般的に、他に借入がなく信用情報に問題がなければ、
年収の8~9倍程度まで借入が可能
とされるケースもあります。

また、仕様を抑えた一般的な住宅であれば、
比較的抑えた建築費で計画できることも少なくありません。

このような場合、

  • 土地
  • 諸費用
  • 建物費用をやや多めに見積もって

余裕をもった金額で事前審査を通す
という方法も、実務上はよく使われています。


まとめ

「慎重さ」と「スピード」のバランスが大切です

  • 申し込み前に、必ず建物の正式見積が必要なわけではありません
  • おおよその総額が把握でき、借入可能額に余裕があれば進められるケースもあります
  • ただし、慎重に進めれば安心感は高まりますが、その分、他の方に先を越されるリスクもあります

特にお忙しい方の場合、
仕組みを理解したうえで合理的に判断すること
が、結果的に良い選択につながることも多いです。

不明点やご不安な点があれば、
遠慮なくご相談くださいませ。