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映像のフィールドワーク展 /  世田ヶ谷文化生活情報センター

先日、世田ヶ谷文化生活情報センターで開催されている 「映像のフィールドワーク展」に足を運んできました。

今まで知らなかったのですが、第2次世界大戦後のドイツ国立科学映画研究所で始められた「エンサイクロペディア・シネマトグラフィカ」(以下、ECフィルム)というプロジェクトを紹介するイベントでした。

様々な映像資料が保存されているのですが、著作権者不明のものやデジタル化が進んでいないものが多く、この様な機会でもないとなかなか公開できない様です。

 

日本でのプロジェクトは下記の団体などで行っているようです。

プロジェクトメンバー

■下中邦彦記念映像活用委員会
委員長/下中弘(下中記念財団理事)委員/飯塚利一(下中記念財団理事)下中菜穂(エクスプランテ
川瀬慈(国立民族学博物館)丹羽朋子(人間文化研究機構NPO FENICS)浜崎友子(記録映画保存センター

 

NHKの「映像の世紀」等に少しだけ出て来る民族的な映像が、山の様に集められている感じと言えばいいのでしょうか。

「笑い」「祭り」「子ども」など、様々なキーワードで検索して楽しむことが出来ました。

 

哲学する芸術 パトスから表現へ 

哲学書以外で哲学という言葉が使われる時、概ね私が考える哲学とは全く違った使われ方をする。

人生哲学とか経営哲学とか、ただの「思います」程度の内容であることが多い。

そういった言葉の使われ方が好きで無いにもかかわらず、この書籍を購入した理由は、古代にさかのぼって哲学と芸術との位置関係や違いについて冒頭で触れていたからだ。

2名の共著となっているが、前半部分では上記の様な主張を繰りひろげる一方と、概ね相槌を打つだけの他方が、微妙な関係を露呈しながら論が展開される。
他方が突っこんだ質問や強い否定をしようものなら、この書籍が成りたたない程の危うさだ。

後半は、各芸術家や職人達へのインタビューをまとめた構成になっているものの、興味の無い作家の考えについて知りたいと思わせるほどの好奇心をも持つことは出来ず、中途で読了となった。

アプローチとしては面白い書籍であったが、筆者も思いを遂げることは出来なかったのでは無いだろうか。

「愛でるボタン展 〜アイリスのボタンづくり〜」/太田市美術館・図書館

太田市美術館・図書館へ足を運びました。

美術館と図書館の間にドットの入った名前の施設です。

新しい建築の様で、どこもピカピカ、蔵書も綺麗です。

目当ては「愛でるボタン展 〜アイリスのボタンづくり〜」展。

観覧無料で、ガラスケースに触れても大丈夫、拡大鏡の貸しだしも無料。

様々な種類のすてきなボタンがありました。

ボタンの歴史、装飾されたボタンがどの様に貴重であったか、富の象徴であったかが分かります。

別のフロアでは、暗い部屋でボタンに関するテキストが映写されていました。

なかなか雰囲気があります。

太田はボタン生産がさかんなのですね。触れて良いボタンがボールに入れられていて、あまり経験したことの無い触感を得ました。

予想以上に良い展覧会でした。

図書館には美術書が充実していて、いくつかタイトルをメモってきました。

テラスも気持ち良いですよ。

ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ / パナソニック汐留ミュージアム

パナソニック汐留ミュージアムを訪れるのは、今年二度目となりました。

前回もジョルジュ・ブラックのなかなかマニアックな点にフォーカスしていましたが、今回も同様でした。

今回フォーカスしていたのは、ルオーの描く「聖顔」。

ルオーという作家を考えた時に、非常に重要なモチーフなのは確かですが、こんなに並ぶ機会も少ないのでは無いでしょうか。

ルオーの様々な作品を知るというよりも、あらためてルオーを知る美術展となりました。

入り口前で4K放映している作家紹介もよく出来ています。

 

全員巨匠!フィリップス・コレクション展 / 三菱1号館美術館

先日フィリップス・コレクションに足を運びました。

実業家ダンカン・フィリップスによる私設美術館の収蔵作品展です。

三菱1号館美術館は、良く来ているので、たぶん年間券を購入した方が良い様な気がしていますが、悩み所です。

建物や中庭も素敵なので、家が近かったら良いのですが…

さて、今回の美術展もとても素晴らしいものでした。

世界のお金持ちはこれ程までに良く作品を集める事が出来るなぁと感心してしまいました。

 

 

ドガの「稽古する踊り子」や、ラウル・デュフィの「画家のアトリエ」が強く印象に残りました。

 

コレクション自体が表現として成立しているかというとなんとも言い難い感じですが、凄い作品が目白押しである事は間違いありません。

 

入口付近にて、さり気なく、上記の様なアートカード(A4サイズ)が持ち帰り自由になっていました。

 

 

 

 

ムンク展 -共鳴する魂の叫び  / 東京都美術館

ムンク展に行ってきました。

思ったほど混んでいませんでした。

 

「叫び」にはいくつものバージョンが有り、今回来日したものはテンペラと油彩で描かれたものになります。

 

部屋の照明をかなり落としていましたが、予想以上にカラフルでした。

 

総じて後半の作品はカラフル、中には別の作家の作品と見まちがえるほどのものもありました。

 

私が最も好きな作品はやはりいつも必ず展示される「マドンナ」でしたが、「接吻」も良かったです。

 

展示方法も工夫されていて、各作品のいくつかのバージョンを紹介しながら、ムンクの魅力に迫っていました。

 

実際の版木も展示されていて、色毎に分割した版木を印刷前に組み合わせていた様子も良くわかりました。

 

私は、前半のコーナーで展示されていた若き日のムンクの苦悩が良くわかる作品が好きです。

本人は辛いかも知れないけれど、苦悩や孤独と闘う人、そしてその作品というものは、やはりとても美しいものであるなと感じました。

 

 

没後50年 藤田嗣治展 / 東京都美術館

没後50年を記念した藤田嗣治展に足を運んだ。

日本画壇を追われた藤田の妻が、母国に対してあまり良い感情を持っていないため、大規模な回顧展はこれが二回目だという。

私の寝室には彼の複製画がある。
とても好きな絵だ。

しかしこの展覧会を見て、私は彼の作品があまり好きでは無いことが良くわかった。

ごく一時期、ある作風の作品だけ、特別に好きなだけなのだ。

そして改めて思う。

ポーラ美術館のなんと素晴らしいことか。

ずっと好きでは無いと感じていた藤田の作品に夢中にさせてくれた美術館である。
企業美術館がコレクションする藤田の作品は、その選別こそがまさにアート。

藤田を見たい時には、ポーラ美術館に行けば良い。この事が分かったという意味で素晴らしい展覧会であった。

六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展  建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの / 森美術館

 

森美術館で行われている「建築の日本」展に足を運んだ。

(エスカレーターのあるこの空間も見どころのひとつ。)

 

見ごたえがある素晴らしい展覧会だった。

入口で待ち受けるのは、木を複雑に組んだ壁。洗練されたフォルムとその技術に圧倒される。

この壁裏から始まる最初の部屋だけでも、見るのにかなり時間が掛かる。

 

そして、館内には千利休作の茶室、国宝《待庵》が再現されている。

確かに貴重だとは思うのだが、そもそも質感が再現できておらず、サイズを体験するだけの模型といった印象が否めない。

安藤忠雄展で教会が再現されていたことと比べると、まったく話にならないレベル。向こうは親方日の丸だからお金のかけ方も違うのだろう。残念。

 

モダニズムの家具で誂えたブックスペース

 

半バーチャル映像で代表的な建築物や、人体との係わりを感じることが出来るスペース。

二本の木で支えられている家、すごいですね。

 

丹下健三 自邸の模型。

 

写真撮影可能なスペースが限られているため、ここまでお読み頂いた方には、あまり雰囲気が伝わらないかも知れませんが、実際の展覧会はとても素晴らしいものです。

組木をはじめとする日本の技術力への尊敬と、日本の建築物への興味を大いに掻き立ててくれました。

タモリ倶楽部などで紹介された「三田のガウディ」さんによる アリマストンビルもパネル展示されていました。

 

 

残念だったのは、図録がイマイチだったところ。

日本語と英語を併記しているため、写真などの分量が少なく、購入に至りませんでした。

二冊別に出せば良いのに。

 

その他、展示品も有り。

展覧会に少しは関係している様な。

 

 

森美術館のある六本木ヒルズの展望台では海をテーマにしたプロジェクションマッピング「海の地球ミュージアム2018」も行われていたらしいけれど、時間が合わず見ることができず。

今回は水槽でがまん。

 

 

 

小松美羽展 ~祈り / 軽井沢ニューアートミュージアム

 

軽井沢ニューアートミュージアムで開催されている「小松美羽展~祈り 」に足を運んだ。

 

 

ポスターには書かれていない様だが、大回顧展という位置付けらしい。

 

前回足を運んだのは、紀尾井カンファレンスで開催された「神獣~エリア21~」だったのだが、ライブペイントを行う彼女の姿には魅了されたものの、作品自体は今一つピンとこず、それ以来やや興味を失っていたため、久しぶりの作品鑑賞となった。

 

 

感想をひと言で述べるなら、素晴らしいの一言に尽きる圧巻の大回顧展だった。

 

どんなに偉大な作家の作品にも自分に合う合わないがあるのもだが、小松美羽さんの作品はその多くが私の胸を打つ。

 

彼女の代表作と言われている「四十九日」。キャリアとして封印するために原版を裁ったそうである。

デヴィッド・ボウイでさえ、過去の作品を封印するまでに何十年もかかったのに(結局封印しませんでしたが)、小松美羽さんはこの若さで封印なんて、すごい。

 

私はいつも、仕事でも芸術でも、あるいはお祭りなどの地域活動などにおいても、すばらしい成果を上げる方は、その事にしっかり時間を掛けて考え行動していると思っている。

そして、彼女の作品を鑑賞する時、常識を越えるレベルで芸術に取り組んでいる姿に自然と思いを馳せることになる。

 

 

2017年のブログでも書いていたのだが、彼女と同時代に生きていることに喜びを感じる。

音楽で言えば、私にとってはペットショップボーイズが活動している事と同じレベルの喜びだ。

偉大な芸術家の成長に立ち合うことが出来るのは、本当に幸せなことである。

 

 

これからは、ひとつの作品から受ける印象に一喜一憂すること無く、黙って応援させて頂きたいと思います。

 

 

 

出掛けた日は丁度在廊日だった様で、ずうずうしくサインを頂いてしまいました。

次回在廊日は9月22日(ラストチャンス)の様です。

是非皆さん足を運んでみて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

琉球 美の宝庫 / サントリー美術館

 

東京ミッドタウンにあるサントリー美術館に足を運びました。

 

今回の企画展は 「琉球 美の宝庫」です。

 

なかなか触れる機会の無い琉球芸術をしっかりと感じることが出来ました。

 

王朝に伝わる衣装や装飾品、食器などはどれをとっても素晴らしく、琉球王朝の生活に触れることが出来た気がしました。

なかでも生地のデザインはみごとで、当時のデザイン帳はとても洗練されていました。

本土のものよりも余程モダンです。

色彩に対する感覚も非常に優れていると感じます。

 

掛け軸も、大陸と近く交流が密なせいか、水墨画など非常に見事なものでした。

色づかいや描かれた動物の形なども、独得です。

衝立の一部に細長いガラスがズラリと並べてあるもの等、興味深かったです。

良い異文化体験が出来ました。

 

琉球文化、沖縄を尊重する気持ちが高まると、あらためて沖縄をしっかりと尊重して生きていきたいと考えられる様になるようです。

良い展覧会に出会いました。

 

 

東京ミッドタウンの様子

 

 

ショップのシマウマも気になりました。