「ハウスメーカーは決まってるんですけど、土地が見つからなくて…!?」 というお問い合わせで、よくあること


お客様からよく、「ハウスメーカーは決まっているけれど、どうしても土地が見つからない」というご相談を頂きます。

ハウスメーカーまで決まっていると確かにしっかりと建物まで検討できて安心なのですが、あれ?と思ってしまう事も多いです。

どういう時に、私が あれ?と感じるかというと、こんな時です。

1.住みかえの予算は決まっています。これ以上は出せません。

2.意中のハウスメーカーで建築する場合の建物費用が概ね分かっているので、土地に掛けられる予算も限定されます。

3.探している土地の条件は、駅徒歩20分以内、35坪以上、予算はいくら以内です。

4.あれ?

ご予算内で気になる物件がいくつか見つかっていてどれにしようか悩んでいる状態、あるいはあと少しだけ希望に近い土地がないと探していらっしゃるなら大きな問題は無いのですが、この様な相談をなされる方の多くが、条件に近い物件はまったくないと感じているものです。

実は土地に掛けられる予算の設定が完全に、相場とミスマッチしているのですね。

よほど条件の悪い物件、不整形地であったり、細い路地状敷地とか、告知事項あり、砂利道沿い、墓地脇、浸水ハザードマップに掛かっている、あるいはこれらを複合した条件の土地など、他の方が敬遠しがちな要素が多くてよいなら見つかるかも知れませんが、そうでないならまず無理なご予算で土地を探しているものです。

私はそんな話を聞くと、あれ?、それってハウスメーカーが決まっている訳ではないのでは?と感じてしまいます。

見つるはずのない土地を探しているのに、ハウスメーカーが決まっているっておかしな話ですよね。

それでもなんとか土地を見つけ、過去には、砂利道沿いの路地状敷地に、坪単価100万円ほどもする高級メーカーで注文住宅を建築された方もいらっしゃいました。

土地と建物価格がアンバランスな住宅では、将来の住みかえや老後の施設入所などに伴う売却時には、第三者からあまり良い評価はされませんし、高く売ることも出来ません。その様なご説明もきちんとさせて頂いたのですが、その方の場合には、絶対に売却はせず一生住むというお考えで最終的な判断をなされました。

確かに一生住むのなら良いかも知れませんが、昨今では、一戸建ては「終の棲家」ではなくなっています。老後は駅に近い小さなマンションやアパート、売却して施設入居費用を作る、あるいは相続で迷惑をかけない様に持ち家を売って賃貸に居住したりされてしまう方までいらっしゃるものです。

売りたくても住宅ローンが残っていてそれより高く売れない、どうしても施設に入所するための資金を作れない、その様な不幸を生まないためにも、私は次の様な提案をさせて頂いています。

「意中のハウスメーカーと同じ様な家を作ることの出来る他のハウスメーカーと相見積もりなされてはいかがですか。同じ様な建物は意外とどの会社でも建築することが出来ますし、300~500万円くらい建築費用が変わることも多いです。そうすれば希望の土地も見つかりそうですよ」

「ハウスメーカーは、各社、差別化するために、アピールする部分が随分異なっているものですが、実際の仕様を比べた場合にはそれほど差が無い場合もありますよ」

とはいえ、お客様が最初から圧倒的にローコストなメーカーを予定されている場合などには、この様な提案では、現状を打破することは出来ません。

そんな時には、お客様が大切に考えていらっしゃる事をしっかりとお伺いさせて頂いた上で、土地に対する考え方を一緒に整理させていただいたり、分譲住宅や、中古のリノベーションなどをふ含め、ご提案させて頂いております。

ご自身の土地探しも同じ様な状況とお感じになりましたら、是非お気軽にご相談くださいませ。

さて、今回は、「ハウスメーカーは決まっている!!!そんな前提を一度崩してみると、良いお住みかえが出来ることが意外と多いものですよ」というお話でした。

以上、ご参考となりましたら幸いです。