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突然ですが、皆さんは「賃貸マンションやアパートを建てると相続税が安くなる」という話を聞いたことはありませんか?
「不動産業界やハウスメーカーがよく言うセールストークでしょ?」と思われるかもしれませんが、実はこれ、日本の税制に基づいた非常に理にかなった仕組みなのです。
今回は、具体的なシミュレーションデータをもとに、「なぜ賃貸住宅を経営すると相続税が下がるのか?」を、プロの視点からどこよりも分かりやすく噛み砕いて解説します!
そもそも「相続税」はどうやって決まる?
相続税を計算するとき、現金は「1億円=1億円」としてそのまま計算されます。しかし、土地や建物などの不動産は、国が定めたルールによる「評価額(税金を計算するための基準となる価値)」をもとに計算されます 。
- 建物の評価額:固定資産税評価額と同等になります(毎年春に届く納税通知書で確認できます) 。
- 土地の評価額:毎年7月に国税庁が発表する「路線価」をもとに、面積をかけて算出します。
この「評価額」をいかに合法的に下げるかが、相続税対策の最大のポイントになります。
なぜアパートを建てると評価額が下がるの?
結論から言うと、「人に貸している不動産は、オーナー様であっても自由に使えない(制限がある)から」です 。
自分で使う土地や空き地なら、いつでも売ったり家を建て替えたりできますよね。しかし、人に部屋を貸すと、法律(借地借家法)によって借主の権利(借家権)が強く守られます 。オーナー様の自由が制限される分、「この不動産の価値は、自分で使うときより低く見積もってあげましょう」という国からの配慮により、評価額がグッと下がる仕組みになっているのです 。
具体的な数字でどれくらい下がるのか、シミュレーションを見てみましょう 。
【実例】数字で見る!1億5000万円の資産がどこまで下がる?
今回は、以下のような条件でシミュレーションしてみます 。
・土地の元の評価:1億円
・建物の建築費:1億円(ただし、建物自体の固定資産税評価額は5000万円と仮定します
・相続人:配偶者(妻)+子ども2人の計3人
① 建物の評価額:5000万円 ➔ 3500万円に!
現金1億円のまま持っていると1億円の評価ですが、アパートを建てた時点で評価額は5000万円(50%)に下がります 。さらに人に貸すことで「借家権割合(一律30%引き)」が適用され、最終的な建物の評価は3500万円まで下がります。
(計算式:5000万円 × (1 - 0.3) = 3500万円)
② 土地の評価額:1億円 ➔ 7900万円に!
アパートが建っている土地は「貸家建付地(かしやたてつけち)」と呼ばれます 。今回は借地権割合を70%と仮定すると、元の1億円から約21%も評価が下がり、7900万円になります。
(計算式:1億円 × (1 - 0.7 × 0.3) = 7900万円)
💡 合計すると……
もともと「土地1億円+建物5000万円=計1億5000万円」だった資産価値が、アパートを人に貸したことで「土地7900万円+建物3500万円=1億1400万円」まで圧縮されました 。実質、3600万円分も国に申告する資産を減らせたことになります 。
最終的に支払う相続税はいくらになる?
では、この「1億1400万円」に対して、家族が支払う相続税はいくらになるのでしょうか ?
1. まずは「基礎控除」を引く
相続税には「ここまでは税金がかかりません」という基礎控除があります 。
今回の家族構成(3人)だと、基礎控除額は 4800万円 です 。
(計算式:3000万円 + 600万円 × 3人 = 4800万円)
2. 税金がかかる対象(課税総額)を出す
1億1400万円(評価額) - 4800万円(基礎控除) = 6600万円
この6600万円を、法律で決められた割合(妻50%、子25%ずつ)で分けたとして税金を計算します 。
3. 各自の納税額
- 配偶者(妻):本来は3300万円分ですが、配偶者には「配偶者の税額軽減(1億6000万円までは非課税)」という強力な特例があるため、最終的な納税額は0円になります。
- 子ども(一人あたり):1650万円に対する税率(15%)と控除を計算し、197万5000円となります 。
(計算式:1650万円 × 15% - 50万円 = 197万5000円)
現金でそのまま資産を持っているよりも、はるかに相続税を抑えて大切な資産を次の世代へ引き継ぐことができます。
⚠️ プロからのアドバイス:無理な建築は禁物!
「じゃあ今すぐアパートを建てよう!」と焦る必要はありません。
今回の計算は、あくまで「入居率100%(常に満室)」を前提としたシンプルなシミュレーションです。
現実の賃貸経営では、
・駅から遠くて入居者が集まらない
・周辺の家賃相場が下がってしまった
・修繕費の計画を立てていなかった
といった問題が起きると、せっかく税金を抑えられても、毎月のローンの返済で大赤字になってしまい本末転倒です。また、要件を満たせばさらに土地の評価を最大下げられる「小規模宅地等の特例」など、他にも組み合わせられる強力な特例があります。
相続税対策を見据えた土地活用をお考えなら、まずはその土地が「本当に賃貸需要がある場所なのか」を見極められる地元のハウスメーカーや、税理士などの専門家に早い段階から相談することが成功の第一歩です 。
「うちの土地の場合はどうなる?」「将来の相続が不安……」という方は、ぜひお気軽に弊社までご相談ください。地域の需要を熟知したプロとして、お客様のご家族にとって最適なプランをご提案させていただきます!
📊 ひと目でわかる!相続税評価額の圧縮シミュレーション
現金や更地のまま資産を持っている場合と、賃貸住宅(アパート等)を建てて経営した場合の「税金計算のベースになる評価額」の比較図です。
| 資産の種類 | 対策前(現金・自用地) | 対策後(賃貸アパート経営) |
|---|---|---|
| 土 地 | 1億円 (更地・自用地の評価) | 7,900万円 (貸家建付地として約21%減) |
| 建 物・現 金 | 1億円 (現金のまま所有) | 3,500万円 (建築費1億 ➔ 評価5000万 ➔ 借家権30%減) |
| 評価額 合計 | 2億円 | 1億1,400万円 |
📉 ここがポイント!
アパート経営へシフトすることで、国に申告する資産の評価を【 3,600万円 】も合法的に引き下げることができています。これが「賃貸経営が相続税対策に直結する」と言われる最大の理由です。
👪 ご家族(3人)が支払う相続税の最終着地
評価額が「1億1,400万円」まで下がった結果、配偶者と子ども2人が相続する際の税金は以下のようになります。
【課税対象額】
評価額 1億1400万円 - 基礎控除 4800万円
= 6,600万円
👩 配偶者(妻): 法定相続分50%
本来は3300万円分ですが…
特例適用により ➔ 0円
👦 子ども(2人): 各25%ずつ
一人あたり1650万円分
相続税 ➔ 各 197万5,000円






































